この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
スカーレットオーク2
第15章 15 プレゼント
「どうだった?」
和奏が緋紗のお腹に話しかけると、直樹が驚いた顔をして緋紗を見、和夫も不思議そうな表情をした。
緋紗は静かに告げる。
「赤ちゃんができました」
ますます驚いた表情で直樹がつぶやく。
「まさか……。ほんとに?」
緋紗は頬を染めて頷いた。
「わかの弟よ。ふふ」
和夫が小夜子のことを想いながらつぶやいた。
「アヴェマリアかあ……」
クリスマスの奇跡か小夜子からのプレゼントか、偶然か何かわからないが二人の間に子供がやってきた。
直樹の耳に小夜子の声で『愛の証よ』と聞こえた気がした。
緋紗にとっても直樹にとっても子供という存在は必須ではなかったが、きっとこれも神のおぼしめしだろう。
育てるという行為の中で二人が経験すべきことがあるのだろうと思った。
直樹にはまた自分の中に新しい感情が芽生えていくのを感じる。
緋紗との結びつきがこれほど大きな命の営みに繋がるとは想像もしなかった。
(人生って侮れないな)
予想と想定内の範囲を大いに上回る出来事の数々に今更ながら不思議な気がするのだった。
「はやくこないかなあ」
和奏は目を輝かせる。
血が繋がっていようが繋がっていまいが、和奏は赤ん坊を弟としてかわいがるだろう。
みんなへのクリスマスプレゼントなのだと直樹は結論づけた。
小夜子に見守られているような気がする中、優しい気持ちでゆったりと夕方までのひと時を過ごした。
和奏が緋紗のお腹に話しかけると、直樹が驚いた顔をして緋紗を見、和夫も不思議そうな表情をした。
緋紗は静かに告げる。
「赤ちゃんができました」
ますます驚いた表情で直樹がつぶやく。
「まさか……。ほんとに?」
緋紗は頬を染めて頷いた。
「わかの弟よ。ふふ」
和夫が小夜子のことを想いながらつぶやいた。
「アヴェマリアかあ……」
クリスマスの奇跡か小夜子からのプレゼントか、偶然か何かわからないが二人の間に子供がやってきた。
直樹の耳に小夜子の声で『愛の証よ』と聞こえた気がした。
緋紗にとっても直樹にとっても子供という存在は必須ではなかったが、きっとこれも神のおぼしめしだろう。
育てるという行為の中で二人が経験すべきことがあるのだろうと思った。
直樹にはまた自分の中に新しい感情が芽生えていくのを感じる。
緋紗との結びつきがこれほど大きな命の営みに繋がるとは想像もしなかった。
(人生って侮れないな)
予想と想定内の範囲を大いに上回る出来事の数々に今更ながら不思議な気がするのだった。
「はやくこないかなあ」
和奏は目を輝かせる。
血が繋がっていようが繋がっていまいが、和奏は赤ん坊を弟としてかわいがるだろう。
みんなへのクリスマスプレゼントなのだと直樹は結論づけた。
小夜子に見守られているような気がする中、優しい気持ちでゆったりと夕方までのひと時を過ごした。