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スカーレットオーク2
第17章 17 ピアニスト
「僕はピアノが好きでずっと弾いてきたんですが才能がなくてですね。今の仕事ももちろんやりたくて就いた仕事だったんですが初めて小夜子さんのピアノを聴いたとき、やっぱりピアノが好きだと思ったんです。でもピアニストになりたいわけじゃなくって。なんだかもどかしくなって一回、小夜子さんに聞いたんです。『どうしたらそんなふうに弾けるんですか?』って。今思うと小夜子さんのことを知らずに恥ずかしい質問をしましたが。小夜子さんは『弾きたいように弾いてるだけだけど』と」
和夫と緋紗にはその光景が目に浮かぶようだった。
「それで僕も弾きたいように弾きたいと思ったんです。ここなら小夜子さんを感じられると思って」
雅人は小夜子に感銘を受け信奉しているらしい。話を聞いていると、ちょうど直樹と和奏が帰ってきた。
「ただいま」
「お、おかえり」
「こんにちは」
直樹はちらっと雅人を見た。
和奏も興味津々で見つめている。
「これからピアノ弾いてもらうか」
「はい」
雅人は緊張した面持ちで立ち上がった。
直樹と和奏も席に着き演奏を聴くことにした。
和夫と緋紗にはその光景が目に浮かぶようだった。
「それで僕も弾きたいように弾きたいと思ったんです。ここなら小夜子さんを感じられると思って」
雅人は小夜子に感銘を受け信奉しているらしい。話を聞いていると、ちょうど直樹と和奏が帰ってきた。
「ただいま」
「お、おかえり」
「こんにちは」
直樹はちらっと雅人を見た。
和奏も興味津々で見つめている。
「これからピアノ弾いてもらうか」
「はい」
雅人は緊張した面持ちで立ち上がった。
直樹と和奏も席に着き演奏を聴くことにした。