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スカーレットオーク2
第20章 20 誕生
「ご主人!もっと励まして!」
直樹は出産に立ち会っている。
予定より十日ほど早く夜中に産気づき、分娩台に上がってから三時間経つ。
緋紗は脂汗をにじませながらずっと苦しそうに呻いている。
乾いた声を出す緋紗に直樹は水を飲ませ彼女の手を強く握り見守った。
相当な痛みを耐えている緋紗を見ていると、荘厳な気持ちになって直樹はすでに感動していた。
代わってやりたいとも、苦痛が軽くなるようにとも思わなかった。
ただただ緋紗が苦痛と喜びの狭間で頑張っている姿に釘付けになっている。
「ああっ!直樹さんっ!」
おぎゃあと声が聴こえた。
産まれた。
緋紗の顔が苦痛から輝くような喜びに満ちた表情になる。
くしゃくしゃの赤い顔をした赤ん坊が緋紗の胸に寝かされた。
「ああ。赤ちゃん……」
直樹は胸がいっぱいになって、涙で視界がにじんだまま緋紗と赤ん坊を見つめ続けた。
直樹は出産に立ち会っている。
予定より十日ほど早く夜中に産気づき、分娩台に上がってから三時間経つ。
緋紗は脂汗をにじませながらずっと苦しそうに呻いている。
乾いた声を出す緋紗に直樹は水を飲ませ彼女の手を強く握り見守った。
相当な痛みを耐えている緋紗を見ていると、荘厳な気持ちになって直樹はすでに感動していた。
代わってやりたいとも、苦痛が軽くなるようにとも思わなかった。
ただただ緋紗が苦痛と喜びの狭間で頑張っている姿に釘付けになっている。
「ああっ!直樹さんっ!」
おぎゃあと声が聴こえた。
産まれた。
緋紗の顔が苦痛から輝くような喜びに満ちた表情になる。
くしゃくしゃの赤い顔をした赤ん坊が緋紗の胸に寝かされた。
「ああ。赤ちゃん……」
直樹は胸がいっぱいになって、涙で視界がにじんだまま緋紗と赤ん坊を見つめ続けた。