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第4章 男性は全裸・女性は水着が強要されていた温泉ホテル

　ー　男性用の大浴場　　ー

　ホテルの男女別の大浴場。

　脱衣籠や洗面台、扇風機やドライヤーがある何処にでもある温泉の脱衣所。

　ただ、普通は無いのは男性しか入れない脱衣所に大勢の女性が居る事だ。

　パステル調のスカート付きワンピース水着の女子、花柄のビキニ、家族らしい紺のスクール水着の女子児童までが水着を纏い、全裸の男性のオールヌードを鑑賞している。

　水着の上にバスタオルを巻いたり、水着のままで男達の脱衣を見ていたり、大学のサークルの女子達は「達夫くんの大きいね」とか「うわっ、政夫の奴。アタシ達に見られて勃起してる」と大きな歓声が沸いている。

　老人もオッサン、男子大学生、そして自分は、大勢の女性の前で全裸になっている。

　女性は全員が水着を着て男性用の浴室に入れる。

　ただ、逆に女性スタッフが確認をしていて、万が一にも男性が水着を着て入浴しようとすると、脱ぐように注意を呼びかける。


　姉は顔を真っ赤にして「無理」と行って妹の手を引いて出て行く。

　女性の場合は、嫌なら女性風呂に入れば、男性は立ち入られないので本来の女性専用風呂として入浴できるという逃げ場がある。

　またバーデゾーンなら温泉プールとして普通に遊べるので問題は全くない。

　ただ、男の自分は男性専用である筈の、裸で入る男性大浴場に水着を着れば女性は誰でも自由に男性と混浴可能（男性は水着不可）というホテル側のルールによって合法化されていた。むしろ、ホテル側としてはスケベな女性客を集客する為の商品である男性の陰部を水着を着られて隠されても困る訳らしい。

　父親と母親は「ずいぶんと変わった温泉だな」と行って残った。

　そんなると、自分は両親と離れて一人で入浴する事にした。

　中学１年生の自分は、大人の中に入れば子供にしか見えない。

　成人の男性が女子中学生をターゲットにするならロリコンなのだろうけど、オバサンやOL、女子大生にしてみれば逆に自分はターゲットになる事を思い知らされた。

　一番恥ずかしかったのはサウナだった。

　洗い場で「隣、良いですか？」と綺麗なOLの団体が他に空いているのに、あえて自分の隣に座る。

　黒の光沢のある水着には、湯に濡れてテカテカして、あろうことか自分のペニスが水着に映る。

　なんでこんな話になったの？