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教えて、あなたのキモチ
第6章 まさかの遭遇
(ん…。あれ、寝入っちゃった…?)
辺りは真っ暗。
いつの間にか毛布が掛けられている。
身体を起こした時、寝室のドアが開いてリビングに明かりが薄く差し込んだ。
同時に照明が点けられる。
「…」
「勝手に看病して、風邪引いて帰る気か?」
「いえ、あの…すみません」
「起きて、いないなと思ったらソファで寝てるし」
「…毛布ありがとうございます。で、具合はいかがですか?」
「喉は痛いけど。まぁだるいのはマシになった」
少し顔色は良くなった様子。
「じゃ、私帰りますね。スープとお粥多めに作ったので温めて食べて下さい」
「…ん、分かった」
玄関に脱ぎ散らかしたままだったパンプスを履いていると、後ろから声をかけられた。
「唯衣」
「はい?」
「助かった。ありがとな」
「さ、寒いから戻って下さい。おやすみなさいっ、あ、お大事にっ」
足早にドアを開けて篤哉さんの部屋を出た。
―危ない所だった。素直にお礼なんか言われたらにやけちゃうじゃない。
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