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教えて、あなたのキモチ
第6章 まさかの遭遇
エレベーターホールに向かおうと方向転換した時、向こう側から歩いてきた女性と目が合った。
ストレートのロングヘアで綺麗な人。少し気の強そうな印象のする目に、緩みそうになっていた頬をキュッと引き締める。
「あなた今、篤哉の部屋から出てきたわよね?」
「あ、はい…」
どこかで聞き覚えのある声に記憶の糸を辿ると、前にスーツを返しに行った時にインターフォンに応えた人の声だという答えに行き着いた。
(てことは…彼女?)
この状況はマズイだろう。
失礼します、と脇を通ろうとした時、グッと腕を掴まれた。
「ここじゃ何だし…少しお話しない?」
有無を言わさぬ微笑みで、エレベーターホールまで連れて来られた。
掴んだ腕をスッと離すと、じっと顔を見つめられた。
「可愛らしい人ね。篤哉の彼女?」
「いえ…違います…」
(あなたが彼女じゃないの?)
頭に疑問符が浮かぶ。
「私、半年前まで付き合ってたんだけどね」
ストレートのロングヘアで綺麗な人。少し気の強そうな印象のする目に、緩みそうになっていた頬をキュッと引き締める。
「あなた今、篤哉の部屋から出てきたわよね?」
「あ、はい…」
どこかで聞き覚えのある声に記憶の糸を辿ると、前にスーツを返しに行った時にインターフォンに応えた人の声だという答えに行き着いた。
(てことは…彼女?)
この状況はマズイだろう。
失礼します、と脇を通ろうとした時、グッと腕を掴まれた。
「ここじゃ何だし…少しお話しない?」
有無を言わさぬ微笑みで、エレベーターホールまで連れて来られた。
掴んだ腕をスッと離すと、じっと顔を見つめられた。
「可愛らしい人ね。篤哉の彼女?」
「いえ…違います…」
(あなたが彼女じゃないの?)
頭に疑問符が浮かぶ。
「私、半年前まで付き合ってたんだけどね」