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教えて、あなたのキモチ
第7章 気付かされた想い
仲良いな、なんて思いながら二人のやり取りを見ていると、ふと卓上カレンダーに目が止まった。
今週は出勤日が少ない。
日付を指でなぞっていく。
24日は―…土曜日か。
佳音に言われた言葉が脳裏に浮かぶ。
『イブまでに決めちゃいな、唯衣。イブの日誕生日でしょ。イベントは恋人と盛り上がらなきゃ』
カップルの三大イベントの内二つが同時にやってくるなんて。ロマンチックに過ごせれば良いけど。
ただそれは相手がいてこその話であって、自分の気持ちが決まらない内は、そんなこと夢のまた夢だ。
口に含んだコーヒーは、心なしかさっきよりも濃く感じた。
「出勤四日だけってありがたいわよね。繁忙期の五勤ってキツいもの」
業務が落ち着いてきた午後3時過ぎ、声をかけてきたのは向かいのデスクの鈴城さん。
「うん…そうだね、本当に」
「受付の忙しさとは違うと思うけどね。肩が凝ってしょうがないわ」
確かに。デスクワークが主だから、肩凝りとは切っても切れない関係だ。
苦笑いしながら、何となく肩を回してしまう。
今週は出勤日が少ない。
日付を指でなぞっていく。
24日は―…土曜日か。
佳音に言われた言葉が脳裏に浮かぶ。
『イブまでに決めちゃいな、唯衣。イブの日誕生日でしょ。イベントは恋人と盛り上がらなきゃ』
カップルの三大イベントの内二つが同時にやってくるなんて。ロマンチックに過ごせれば良いけど。
ただそれは相手がいてこその話であって、自分の気持ちが決まらない内は、そんなこと夢のまた夢だ。
口に含んだコーヒーは、心なしかさっきよりも濃く感じた。
「出勤四日だけってありがたいわよね。繁忙期の五勤ってキツいもの」
業務が落ち着いてきた午後3時過ぎ、声をかけてきたのは向かいのデスクの鈴城さん。
「うん…そうだね、本当に」
「受付の忙しさとは違うと思うけどね。肩が凝ってしょうがないわ」
確かに。デスクワークが主だから、肩凝りとは切っても切れない関係だ。
苦笑いしながら、何となく肩を回してしまう。