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教えて、あなたのキモチ
第1章 パーティーと言う名の合コン
「痺れてないんだろ?逃げれば?」
言いながら何度も足をつつく。反応を楽しんでいるようにさえ思える。
(…絶対分かっててやってるし)
「やめて下さいッ」
「そうだな…。キスしてくれたら考えてやろう」
「はあっ!?」
バッと顔を上げて振り向いた途端、顎をくいっとつかまれた。
足は痺れて動けないし、逃げ場はない。せめてもの抵抗にじっと睨むと、
「…知らないのか?お前。こういう状況でそういうことされると、こちらにとっては好都合だ。余計に煽るだけだぞ」
「……!」
わずかに目を見開いた瞬間に、唇を奪われた。
さっき出したコーヒーの香りがふわりと鼻をくすぐる。
すぐに唇は離れていった。
篤哉さんは、少し濡れた私の唇をなぞりながら、
「…請求しなかった慰謝料の代わりだ。クリーニングが終わったら俺の部屋に返しに来い。814だ。じゃあな」
と不敵な笑みを浮かべて去っていった。
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