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教えて、あなたのキモチ
第2章 商談のお供
散らばったファイルをかき集めながら、お礼をちゃんと言っていないことを気づいた。
(営業課ねぇ…用事がないわけじゃないけど)
用事のついでにお礼を言うのは何か失礼だし。
また会った時でいいや、なんて呑気に考えていたら、その機会はすぐにやって来た。
「出張…ですか?」
二日連続で山崎部長に呼び出された私は、その日の午後、小会議室にいた。
近々商談があるらしく、私も同行しろと言うのだ。
商談なら営業のシマなのに、こともあろうに他部署、しかも総務部になって日の浅い私が。
どうして?と頭の中は疑問符だらけだ。
「場所は伊豆のホテルだ。移動はグリーン車で、商談が終わったら温泉でゆっくり出来るし…悪い話ではないと思うんだが」
悪い話も何も、断る余地はない。
「かしこまりました。お引き受けします」
温泉の癒しにつられたわけではない。きっと。
(泊まりがけねぇ…。ま、どうせ経費で落ちるからいいんだけど。そういえば営業の誰が行くんだろ?)
ふと疑問が浮かんだが、まぁいいや。と自分のデスクに戻った。
(営業課ねぇ…用事がないわけじゃないけど)
用事のついでにお礼を言うのは何か失礼だし。
また会った時でいいや、なんて呑気に考えていたら、その機会はすぐにやって来た。
「出張…ですか?」
二日連続で山崎部長に呼び出された私は、その日の午後、小会議室にいた。
近々商談があるらしく、私も同行しろと言うのだ。
商談なら営業のシマなのに、こともあろうに他部署、しかも総務部になって日の浅い私が。
どうして?と頭の中は疑問符だらけだ。
「場所は伊豆のホテルだ。移動はグリーン車で、商談が終わったら温泉でゆっくり出来るし…悪い話ではないと思うんだが」
悪い話も何も、断る余地はない。
「かしこまりました。お引き受けします」
温泉の癒しにつられたわけではない。きっと。
(泊まりがけねぇ…。ま、どうせ経費で落ちるからいいんだけど。そういえば営業の誰が行くんだろ?)
ふと疑問が浮かんだが、まぁいいや。と自分のデスクに戻った。