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教えて、あなたのキモチ
第2章 商談のお供
就業時刻の午後5時を回ると、私を除いた女子社員はそそくさと帰って行った。着飾っているのを見ると、デートか合コンだろう。良いわね、なんて羨ましく思ってもいないのに嫌味が頭を横切るのは、作業が滞っているせいだ。
出力をあと三枚かければ業務終了なのにデータの解凍がえらい遅くて、この分だと30分はかかりそうだ。
頬杖をついて、爪の先でマウスをトントンと叩いていると、隣に人の立つ気配がした。
見上げるとそこにいたのは眞鍋さん。
腕組みをしてパソコンの画面を見つめている。
「貸して」
画面を自分の方に向けて、何やらカタカタやっている。
「はい」
すぐに私の方に画面を戻してくれた。
「それでスムーズにいくから。やってみて」
「あ、はい…」
マウスを操作すると、データの解凍処理は済んでいた。すぐに印刷プロパティでプレビューを確認する。私はほっと息をつくと、お礼を言った。
「ありがとうございます。助かりました…どうやったんですか?」
「企業秘密」
どうやら聞かない方が正解のようだ。
出力をあと三枚かければ業務終了なのにデータの解凍がえらい遅くて、この分だと30分はかかりそうだ。
頬杖をついて、爪の先でマウスをトントンと叩いていると、隣に人の立つ気配がした。
見上げるとそこにいたのは眞鍋さん。
腕組みをしてパソコンの画面を見つめている。
「貸して」
画面を自分の方に向けて、何やらカタカタやっている。
「はい」
すぐに私の方に画面を戻してくれた。
「それでスムーズにいくから。やってみて」
「あ、はい…」
マウスを操作すると、データの解凍処理は済んでいた。すぐに印刷プロパティでプレビューを確認する。私はほっと息をつくと、お礼を言った。
「ありがとうございます。助かりました…どうやったんですか?」
「企業秘密」
どうやら聞かない方が正解のようだ。