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教えて、あなたのキモチ
第2章 商談のお供
「フッ…まぁ対峙するのはその常務なんだが…。なかなか一筋縄ではいかないと有名な相手だ」
なるほど。めんどくさい相手か。それならやりがいもあるというもの。
「詳しいことは追い追い。時間もあまりないから悠長にはしてられないけど。今日は定時回ってるし。もう上がるでしょ?」
「あ、はい…」
俺の連絡先、と手帳の端を破って渡すと、眞鍋さんはそのまま総務部を後にした。
家に帰って夕ごはんを済ませ、食後のコーヒーを飲んでくつろいでいると、ふと眞鍋さんに資料室でのお礼を言い忘れていたことを思い出した。
(携帯…かけちゃおうかな)
バッグから先ほどもらったメモを取り出して、ダイヤルした。
『…はい、眞鍋です』
「池澤です。今大丈夫ですか?」
『あぁ、通話代かかっちゃうから折り返します。一旦切るね』
切れたと思ったらすぐに折り返し着信が来た。
「はい」
『ごめん、どうかした?』
「いえ…昨日のお礼をきちんと言ってなかったので…』
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