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教えて、あなたのキモチ
第2章 商談のお供
『あぁ…丁寧にどうも。気にしなくていいのに。で、話変わって例の件だけど』
「はい」
『池澤さん土日って空いてる?』
「…ええ、空いてます」
『休日出勤になるけど資料作成に充てたいんだ。なるべくベースは土曜のうちに仕上げるようにするから、日曜は予備日みたいなものだけど』
なるほどね。“空いてる?”と訊かれて一瞬跳ねた自分の心臓がバカらしい。
「分かりました。…はい、失礼します」
通話を切って、あぁ、貴重な休日が…とうなだれる。
コーヒーは少し冷めてしまった。
(淹れ直そうっと)
淹れ直したコーヒーを口に運びながら、手帳をパラパラと捲る。
(部長と眞鍋さんの話から察するに、商談は来週くらいだよね…で、先方が話を持ちかけてきたのが先週の金曜辺り?準備期間が少ない中で納得させられるだけのものを、って話でしょうよ。きっと。)
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