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教えて、あなたのキモチ
第2章 商談のお供
「あれ、変なこと言いまし…た?よ、ね。すみません…」
「池澤さん」
「っはい」
返事の声が上ずってしまった。
「白河建商を使ってる施工業者ピックアップして。上位10軒」
「はいっ」
少し早口で指示を出されて、慌ててデータを照会する。
「…こんな感じです」
「なるほどな」
ノートパソコンを眞鍋さんの方へ向けるものの、まだ意図が読めず、小首を傾げる私に言葉を続けた。
「この施工業者に会って話を聞く。プロは半端なものは使わない。アポは月曜に取りつけて、半数から聞ければ十分だ」
「それで…?」
「説得力があるのはデータだ。でもそれだけでは弱い」
「生の声、ってことですね」
「当たり」
その後も資料作りは進み、大まかなものが大分出来上がってきた。数は5枚ほど。
「これで良さそうだな」
「そうですね…一段落つきました」
フーッと息をはく私に、眞鍋さんは眼鏡の位置を正して言った。
「安心するのはまだ早い。まぁ…、でも、助かった」
「池澤さん」
「っはい」
返事の声が上ずってしまった。
「白河建商を使ってる施工業者ピックアップして。上位10軒」
「はいっ」
少し早口で指示を出されて、慌ててデータを照会する。
「…こんな感じです」
「なるほどな」
ノートパソコンを眞鍋さんの方へ向けるものの、まだ意図が読めず、小首を傾げる私に言葉を続けた。
「この施工業者に会って話を聞く。プロは半端なものは使わない。アポは月曜に取りつけて、半数から聞ければ十分だ」
「それで…?」
「説得力があるのはデータだ。でもそれだけでは弱い」
「生の声、ってことですね」
「当たり」
その後も資料作りは進み、大まかなものが大分出来上がってきた。数は5枚ほど。
「これで良さそうだな」
「そうですね…一段落つきました」
フーッと息をはく私に、眞鍋さんは眼鏡の位置を正して言った。
「安心するのはまだ早い。まぁ…、でも、助かった」