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教えて、あなたのキモチ
第2章 商談のお供
「…あの、一個聞いてもいいですか?」
「内容による」
「ずっと気になってたんですけど、どうしても分からなくて。何で私が今回要員になったのか」
あぁ、と眞鍋さんは二本目の缶ビールを開けた。
「先方の部長の顔は覚えてる?」
「…ちょっと太めでバーコード頭でしたね」
「バーコード…フッ…まぁいい。あちらからの要望は、男女一人ずつ計二名で、だった。そして美人を用意しろ、とも」
(うげ、セクハラオヤジ…)
「営業に綺麗な女の子いっぱいいるじゃないですか」
「見てくれはいいが能がない。彼女らが定時きっかりに帰っていくのは知ってるだろう?色目を使って面倒な書類を押しつけて。ま、俺は断ってるけど」
(…いつかの化粧室の会話からすると、そんな気がする)
「でも、男性二人でもよかったんじゃ」
「あの部長もなかなか面倒で、一度決めたことは覆さない」
「だから、何で私なんですか?」
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