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第1章 パーティーと言う名の合コン

貰ったプレゼントも一緒に撮った写真も、全部捨てた。思い出したら辛くなるから、とかそういった心理ではなく、捨ててすっきりしたかった。ただそれだけだ。
物は捨てられるけど記憶にはしっかり残って、現に今みたいに、ふとした時に思い出されてしまう。
別れたとはいえ好きで付き合ったんだから、簡単には記憶から消えてくれないらしい。
ぼんやりとそんなことを考えていると、
シュー
鍋がふきこぼれた音で我に返った。
「あーあ…」
感傷に浸ってしまうのはやっぱり秋のせいだ。
コンロは食後にきれいにしよう、そう決めると、若干柔らかくなってしまった麺を例のトマトソースと和えて食べた。
私はいわばOL。会社の顔とも言える受付担当だったが、９月に部署変更があり総務部に場所を移していた。
今までにこにこしてエントランスに座っていたのが、デスクワーク三昧。
受付は社内全体を把握してなければいけなかったけれど、総務は組織全体の事務作業が中心。