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教えて、あなたのキモチ
第4章 些細なはずの不調
運よく一軒目で空いている部屋が見つかったらしい。
ロビーのソファに座っていた私の所に来た匠海くんの手には、フロントから預かった鍵が握られていた。
部屋はツインルーム。
男女が二人で同じ空間…そんなことを考える余裕もなく、私はコートと制服の上着を脱ぐや否や、手前のベッドに倒れこむように横になった。
「…唯衣ちゃん、吐き気とかない?話せなかったら手だけ振って」
「だいじょぶ…」
「俺、一旦外出て薬とか買ってくるけど…胃が荒れると悪いから口に入れられそうな食べ物も買ってくるね」
「ん…ごめん」
「寝てていいよ。すぐ戻る」
「ありがと…」
慌ただしく部屋を出ていった匠海くんの足音を聞いて、まぶたを閉じた。
うつらうつらし始めた頃、パタパタと戻ってくる足音が聞こえた。
「唯衣ちゃん、起きれそう?」
「うん…」
匠海くんの手を借りて、ようやく上半身を起こした。
「相当無理してたでしょ」
ロビーのソファに座っていた私の所に来た匠海くんの手には、フロントから預かった鍵が握られていた。
部屋はツインルーム。
男女が二人で同じ空間…そんなことを考える余裕もなく、私はコートと制服の上着を脱ぐや否や、手前のベッドに倒れこむように横になった。
「…唯衣ちゃん、吐き気とかない?話せなかったら手だけ振って」
「だいじょぶ…」
「俺、一旦外出て薬とか買ってくるけど…胃が荒れると悪いから口に入れられそうな食べ物も買ってくるね」
「ん…ごめん」
「寝てていいよ。すぐ戻る」
「ありがと…」
慌ただしく部屋を出ていった匠海くんの足音を聞いて、まぶたを閉じた。
うつらうつらし始めた頃、パタパタと戻ってくる足音が聞こえた。
「唯衣ちゃん、起きれそう?」
「うん…」
匠海くんの手を借りて、ようやく上半身を起こした。
「相当無理してたでしょ」