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大人が寝る前に読む物語
第2章 かぐや姫
・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚
お腹の膨らみが目立ち始めた頃……
恐れていた事が起こった───
月からの連絡があったのだ。
次の満月に月へ連れ戻される……
一方的な指示だけで、こちらの情報や意見など
伝える事ができない。
いやだ──
愛する人と引き裂かれるなんて…
それに…
この子は……?
穢れた地球人との間に出来た子など
忌み嫌われるのは目に見えている
月の満月○☼*゚まで…
あと10日──…
元気のないかぐやを心配する翁…
「姫…どうされた?」
「……なんでもありません…」
顔色も優れない姫に滋養を付けようと
貴重な玉子などの食材を集め、ご馳走を準備する
「姫…少しお食べ下さい」
「…ありがとう……でも…」
「腹のお子の為にお食べなさい…」
「……ッッ」
「このままでは、腹のお子が身罷られてしまいますぞ」
はっと目を見開き、目の前の食事に手を出した
そうであった…
私は帝の大事なお子を身篭っている
一人の身体ではないのだ
その日の夜……
翁からの連絡を受けたのか血相を変えて帝がやってきた
「かぐや……」
その腕に抱かれ、何日かぶりの帝の温もりに
心からホッとする
優しく頭を撫でながら、
「会いたかった…」と言われたら
心の底から愛おしさが込み上げ
涙が頬を伝う
「どうした…?」
「……」
「私には話せぬか?」
「…次の満月の夜……迎えに参るのです」
「…誰がだ?」
「……とにかく…私は連れ戻される…」
「どこに行くと言うのだ……」
私の頬を撫でる手が温かい。
私を見つめる潤んだ瞳が愛おしい。
「…離れたくない……愛しております…」
声が震えてしまう…
「当たり前だ…離れるなどあってはならぬ」
帝を見上げた私の頬を伝う涙を拭いながら
優しい口付けを落としてくれる
「かぐやは、元気な子を産むことだけを考えていれば良い…」
その時──
腹の子がグルンと動いた
元気に育っている大切な帝と私の子…
「帝……お願いがあります」
私は満月の夜にこの屋敷に兵士による警備をお願いした
それが、通用するのかは分からない…
でも、そうしてでも私は地球に留まりたかった
お腹の膨らみが目立ち始めた頃……
恐れていた事が起こった───
月からの連絡があったのだ。
次の満月に月へ連れ戻される……
一方的な指示だけで、こちらの情報や意見など
伝える事ができない。
いやだ──
愛する人と引き裂かれるなんて…
それに…
この子は……?
穢れた地球人との間に出来た子など
忌み嫌われるのは目に見えている
月の満月○☼*゚まで…
あと10日──…
元気のないかぐやを心配する翁…
「姫…どうされた?」
「……なんでもありません…」
顔色も優れない姫に滋養を付けようと
貴重な玉子などの食材を集め、ご馳走を準備する
「姫…少しお食べ下さい」
「…ありがとう……でも…」
「腹のお子の為にお食べなさい…」
「……ッッ」
「このままでは、腹のお子が身罷られてしまいますぞ」
はっと目を見開き、目の前の食事に手を出した
そうであった…
私は帝の大事なお子を身篭っている
一人の身体ではないのだ
その日の夜……
翁からの連絡を受けたのか血相を変えて帝がやってきた
「かぐや……」
その腕に抱かれ、何日かぶりの帝の温もりに
心からホッとする
優しく頭を撫でながら、
「会いたかった…」と言われたら
心の底から愛おしさが込み上げ
涙が頬を伝う
「どうした…?」
「……」
「私には話せぬか?」
「…次の満月の夜……迎えに参るのです」
「…誰がだ?」
「……とにかく…私は連れ戻される…」
「どこに行くと言うのだ……」
私の頬を撫でる手が温かい。
私を見つめる潤んだ瞳が愛おしい。
「…離れたくない……愛しております…」
声が震えてしまう…
「当たり前だ…離れるなどあってはならぬ」
帝を見上げた私の頬を伝う涙を拭いながら
優しい口付けを落としてくれる
「かぐやは、元気な子を産むことだけを考えていれば良い…」
その時──
腹の子がグルンと動いた
元気に育っている大切な帝と私の子…
「帝……お願いがあります」
私は満月の夜にこの屋敷に兵士による警備をお願いした
それが、通用するのかは分からない…
でも、そうしてでも私は地球に留まりたかった