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blossom
第11章 Love10:そそる男
「私の人生の中で一番気持ちよかったのは冴島さんなんです。」
「その一番は、近いうちに塗り替えられるでしょうね。」
「そうでしょうか…」
「楽しみにしていてください。またいつでも連絡ください。」
「ありがとうございます。おやすみなさい。」
「おやすみなさい、さくらさん」
こんな満たされた気持ちで電話を切るなんて、高校生のときを思い出す。ちょっとしたことで、ドキドキしたり嬉しくなったりして…久しく忘れていた感情だな。
色っぽい声のおやすみなさいが、まだ耳の中に残っているうちに、眠りにつきたいと思った。
翌日、自宅に帰って夕食の支度をする。出来上がる少し前に子供と夫が帰宅してきた。
「ママー、ただいま!」
「久しぶり、ママ、元気だった?」
元気な子供たちの声は、私のエネルギーの源だ。
夕食を済ませると、夫から勧められるままにお風呂に入る。その隙に三日間の送受信の履歴を全てチェックされてるなんて、爪の先程も思っていなかった。
寝る前、ベッドに入ると、背を向けていた夫が私の方を向いた。
「三日間何してた?」
私の髪を持ち上げて、首筋を空気に晒す。キスマークを探しているのかもしれない。
「実は映画見てから帰ったの。実家ではずっとグータラしてたよ。」
「へぇ…ゆっくりできた?」
「うん、母さんともたくさん喋れた。ありがとう。」
「また行っておいで。お母さんも喜ぶでしょ」
「その一番は、近いうちに塗り替えられるでしょうね。」
「そうでしょうか…」
「楽しみにしていてください。またいつでも連絡ください。」
「ありがとうございます。おやすみなさい。」
「おやすみなさい、さくらさん」
こんな満たされた気持ちで電話を切るなんて、高校生のときを思い出す。ちょっとしたことで、ドキドキしたり嬉しくなったりして…久しく忘れていた感情だな。
色っぽい声のおやすみなさいが、まだ耳の中に残っているうちに、眠りにつきたいと思った。
翌日、自宅に帰って夕食の支度をする。出来上がる少し前に子供と夫が帰宅してきた。
「ママー、ただいま!」
「久しぶり、ママ、元気だった?」
元気な子供たちの声は、私のエネルギーの源だ。
夕食を済ませると、夫から勧められるままにお風呂に入る。その隙に三日間の送受信の履歴を全てチェックされてるなんて、爪の先程も思っていなかった。
寝る前、ベッドに入ると、背を向けていた夫が私の方を向いた。
「三日間何してた?」
私の髪を持ち上げて、首筋を空気に晒す。キスマークを探しているのかもしれない。
「実は映画見てから帰ったの。実家ではずっとグータラしてたよ。」
「へぇ…ゆっくりできた?」
「うん、母さんともたくさん喋れた。ありがとう。」
「また行っておいで。お母さんも喜ぶでしょ」