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blossom
第12章 Love11:共有する男
いけないことをしている気持ちは、何故こうも私を興奮させるのだろう。ずっといい子でいたせいだろうか。

「次は何がいいですか?」

「その…ピンクの…」

一口しか食べていないマンゴーをテーブルに置いて、次の味を私に与える。
「…ふぅん……んっ…」

冴島さんの舌が私の中のあちこちを刺激していくうちに、いつの間にかゼリーは消えていった。冴島さんの唾液と桃の甘さが蕩けあって私の中に染み込んでいく。

「次は?」

「冴島さん…冴島さんがいい」

カタンと音をさせてスプーンとゼリーをテーブルに置くと、その両腕が私を抱きしめた。私も冴島さんにしがみつく。

(永遠にこの時間が続けばいいのに…)

冴島さんの手が背中を伝って腰を撫でようとしたときだった。唇がプチュッと音を立てて離れていった。

「そろそろ準備を始めないと」

「準備って…?」

「まずはシャワー浴びてきます」

「わ、私も浴びた方がいいですよね?」

「まさか、もったいない」

「もったいない?」

「さくらさんはそれ、好きなのを食べていてください。」
そう言うと、着替えを持ってバスルームに行ってしまった。

(好きなのって言われても…)

中途半端にスプーンが刺さったままの3つを食べ切ることにした。
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