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blossom
第12章 Love11:共有する男
振動音は大したことがなかったけれど、身体の中から聞こえるコツン…コツン…とぶつかる音は他の人にも聞こえてしまいそうだ。

「どっちのスイッチかわかんなくなっちゃった」
こっちかな?と入れたスイッチは、初めの震えている方だった。

「ちがっ…だめっ…」
コツンという音は更に大きくなった気がする。人目が気になる。全員から見られているような気がしてくる。

フロントを通り過ぎ、ロビーのソファに吉田さんとショウタに挟まれて座る。目の前に冴島さんが立って、まるで談笑しているように見えてるかもしれない。

三つ目は冴島さんによって下着の中に入れられた。ショウタの手によってスカート越しに押しつけられると、容赦なくクリトリスを震わせてしまう。

(どんなに微々たる振動でも、そこはだめ…)

口が開いてしまう。声を乗せずに息を吐くのが精一杯だ。

「ここでイッちゃう?」

「ダメだよ…こんなとこじゃ」

「みんな見てるからねぇ、恥ずかしいよね」

「もう気づいてる人もいますよ、きっと」

「嫌っ…だめ…んぁ…………んっっ!」

カクッと腰が動いてしまったけれど、声は我慢できた。冴島さんは嬉しそうに笑っている。

「もー、すぐイクんだから」

「離して…お願い……ショウタくん…」

「じゃ、そろそろ外に行きましょうか」

差し出された冴島さんの腕にすがりつくように歩いて、大きなガラスの自動ドアから外へ出た。
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