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blossom
第13章 Love12:愛する男
舌でチュクチュクと私の好きな刺激を与えられると、いとも簡単にイカされてしまう。私の身体のことを一番よく知っているのは冴島さんだ。

初めての男でも、十年以上同じベッドで寝ている夫でもなく、まだ数える程しか会っていないこの人。

お尻の穴の近くを舌先が通ると全身に鳥肌が立ってしまうことも、クリトリスの先を口の中で吸いながら転がされるのが好きなことも、この人しか知らない。


「あぁ身体がふたつ欲しい…」

ふらつく私を抱きしめながら、私の肩に顔を伏せてそんな子供みたいなことを言う。

「イク瞬間のさくらさんの顔…見てたい」

瞼の上にキスされて、女の幸せを感じる。冴島さんの胸に顔を寄せると、髪を優しく撫でてくれた。

「あぁ…すみません、こんな所で…」


リビングへ通されかけて、やっぱりこっちと寝室のドアが開けられる。


キスをしながら服を脱がされる。あっという間に裸にされてしまった。
それなのに、冴島さんのキスに蕩けた私の指先は、ちゃんと働けなくて、シャツ一枚も脱がせられない。

「脱がせてくれるの?」

「そうしたいんだけど…」

冴島さんの唇が耳に向かうと、益々手がおぼつかなくなる。

「はぁん…ちょっと待ってってば…」

「待てないよ、こんなご馳走を前にして」

耳たぶに歯を立てられて、力が抜ける。
「もぉ…意地悪しないで…」

何とかシャツのボタンを外し終えると、頭を撫でて褒められた。

「はい、よくできました」
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