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blossom
第13章 Love12:愛する男
ベッドの中で抱きしめられている。
ずっと身体を撫でてくれているのは何故だろう。


「大丈夫?」

「冴島さんは?」

「まあ…まあ、かな」

「私…もう動けないかも」

「ホントは俺も…」

頭の後ろからギュッと寄せられて、すっぽり顎の下に入る。
「年甲斐もなく、ごめんね」

「最高でした」

壁に掛けられた時計を見ると、もう二時過ぎてる。
「もうそろそろ帰らないと…」

「帰したくない」

「大人のセリフ、だね」

「家の近くまで送っていくから、もう少し」

身体を重ねたあと、こんな風にベッドの中でまったりと過ごすなんて映画の中だけだと思ってた。

キスをして、ハグをして、他愛もない話をして、あっという間に一時間経ってしまった。


シャワーの後、タオルを巻いて部屋に戻る。

今日は魔法が解ける日だから、いつものシンプルな下着。ショーツが見当たらないと探したら、廊下に落ちていてふたりで笑った。

服を着てソファに座る。肩を抱かれてまた口づけを交わす。
「なんだか、これだけでもまたイキそう…」

「ダメだよ、そんな顔して帰ったらバレるよ」

ソファから立ち上がると、腰やふくらはぎが痛い。
「たくさん歩き回ったことにしよう」

座ったままの冴島さんが甘えるように腰に抱きついた。
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