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第16章 Love１５：焦らす男

［じゃ、なに？］

［チェリーと一緒。本当は欲望の塊だよ。］

［こんなに奥さんのこと大切に思ってるのにね］

［大切なものに限ってダメになっちゃうんだよね。大切にしすぎて壊しちゃうっていうのかな。］

［大事にしすぎて無くしちゃうみたいなね。この間も学校の教材費の封筒無くしちゃって大変だったよ。］

［実際に会ってチェリーにまで幻滅されたら、かなり辛いな］

［幻滅？しないよ。するわけないじゃん。カウンセラーのおかげで私は何回も救われてるんだから。］

［ひとつだけ、チェリーに言ってないことがある］

［なになに？聞くよ。って、もしかして知り合いとか？やだ怖い！！］

［本当の自分の性癖］

［いいよ、なんでも受け入れられるよ。カウンセラーなら。］

［相手のことを支配したいんだ。性的に。］

［ドＳ…的な？］

［苦痛を与えたいって方じゃないけど、まあ分類上は、そうなのかもね］

［ムチとか縛ったりとかロウソクとかじゃないってこと］

［今はね笑］

［昔はそうだったってこと？！まぁでもいいと思う。きっとそれがカウンセラーの愛情表現なんでしょ？愛してるから支配したくなるっていう。］

［引かないの？］

［私は、愛してるなら求められたいって思うから、求められると愛されてるって思っちゃう。引く？］

［引かないよ。］

［同じだよ。］