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blossom
第16章 Love15:焦らす男
ゆるくウェーブする髪が、耳を半分隠している。おしゃれな若い男だった。

「なんか……若くない?」

「そうでもないよ。」

「それに、かっこいい。」

「ありがとうございまーす。」

「こんなおばちゃんで平気?」

「変わんないでしょ、そんな」

「なんか…ごめんね」

「あやまってるし」

(あぁ…笑顔まで爽やかすぎる)


ひとまず居酒屋に入る。半個室のような席に通され、向かい合わせに座るとやっぱり緊張してしまう。

(イケメンだろうが爽やか青年だろうが、私はこの人の力になるために今日来たんだから。)

「本当にあなたがカウンセラー…なの?」

目の前の若者が眩しすぎて、奥さんとセックスレスだなんて信じられない。


「涼。中西涼。」

「桂木…さくら…です。」


「お待たせしましたー、生と梅酒ロックです」

「じゃ、カンパーイ!」

目の前のイケメンは私の秘密をなんでも知ってた。まぁ、私が話したから当たり前なんだけど…。

文字で知ってるカウンセラーと目の前の中西涼が一致するのに、そう時間はかからなかった。


「さくらは自分のして欲しいこと、何%旦那さんに言える?」

「それは、夜の話?昼の話なら伝え方を考えつつ95%はいけるよ。」

「夜の話となると?」

「うーん…5パー…いや、3%?言えても。」

「例の舐め専の人には?」

「8…75?…やっぱり80%くらい。」

「カウン…涼くんは?」

「昼夜どっちも20パーってとこかな?」

「低っ!」

「もはや地雷がどこにあるのかわかんない」

「あぁ…なるほどね、それ分からなくもない」
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