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blossom
第16章 Love15:焦らす男
モノトーン調の落ち着いた内装の部屋だけれど、ベッドの大きさと枕元に置かれたコンドームが、その部屋の用途を声高に教えてくれている。


「終電までには帰してあげるからね」

コートを脱がしてワンピースのジッパーを下ろされる。ストンと足元に服が落ち、下着とストッキングだけになってしまう。

「さくら…きれいな肌してるんだね」

指先で二の腕を撫でられ、身体から力か抜けそうになる。

「ね、涼くん…」
涼くんのシャツに手をかけると、手を覆われて動きを制された。

「さくらは言われたことだけすればいいから」



ベッドに寝てからも、私の身体中を指先でなぞり続けている。下着に隠された部分には一切触れないまま。

私はもう触れて欲しくなって、脈打ってるのに。


「ストッキング、脱がせてあげるね」

下半身に直接手が触れてもらえるのが待ち遠しくて堪らない。涼くんは、ストッキングを伸ばしながらゆっくりと下ろしていく。私は腰を上げて協力する。

「あれ?」

「なに?」
不思議そうな声を上げた涼くんに聞き返す。

「さくら、もしかしてもう濡れてる?」

「濡れてないよ…」

「足開いて見せて」

言われた通りに膝を立てて足を少し開く。涼くんの言葉に、更に身体が反応してしまったことまでバレてしまいそうだ。

「色が変わっちゃってる」

「はぁんっ…恥ずかしいから見ないで」

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