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blossom
第21章 Love20:執着する男
「冴島さん…」
顔が見たくて名前を呼んだ。

私に向けてくれた顔を両手で引き寄せ、唇を重ねる。ゆっくりと動く指が二本に増えた。

「ぁあ…気持ち……いい……」

ピッタリと身体を寄せあって、抱き合いながら舌を絡める。私も冴島さんの下半身に手を伸ばそうとすると、指を絡めて制される。

「触りたい…」

「触らなくていい…大人しく抱かれていて」

冴島さんの息ごと唾液を取り込み、ますます身体が淫らに反応する。

ゆっくりと指先で大きく円を描くように動かされることで、少しだけ抜き差しされている感覚もある。神経が鋭敏になったそこは、プチュゥッと音をさせて冴島さんの指にしがみつく。

「ど…しよ………また…」

冴島さんを抱き寄せる両腕に入る力が徐々に強まる。それに反して口元の力は抜けていき、口の中まで冴島さんに愛撫されるがままになっている。

吸い出された舌が、冴島さんの舌先に転がされ、足がつま先まで硬直していく。

(ぁぁ……幸せ…)

抱かれた肩の熱さは、そのまま冴島さんの気持ちを伝えてくれる。
突っ張る足のせいで、上へとずれてしまいそうになる私を、強い力で冴島さんに抱きしめてくれる。

冴島さんを強く抱き寄せてしがみついていた腕から力が抜けると、冴島さんの唇はまた少しずつ位置を変えていった。鳥肌にまみれた乳房を啄み、舌先は円を描きながら乳首へと向かう。

私は懲りずにまた冴島さんの指を締めつけて、身体を震わせるのだった。
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