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満たされないシェアハウス
第9章 秘密
そう思うと
妙に琴姉の顔が見たくなって
俺はキスをやめて
琴姉の手首を握った

「顔、見たい」

そう優しく呟いて
手を顔からどかせると
俺の唾液で濡れた唇を
半開きにしたままの琴姉は
また
熟れた瞳で
俺を見つめた

「琴姉…」

「……」

「俺…」

もう琴姉を離したない
せやから

「……」



「セフレになろか」













「…うん」


…よかった…

やっと返事をもらえて
ホッとして嬉しくて
琴姉を抱きしめようとした
その時

「あれ?冬馬ーー」

聞こえて来たのは
辰巳の声

俺は慌てて
琴姉にチュッと
一瞬だけキスをして
立ち上がった

「寝たことにするな。
あとでメールする」

そして
そう言い残したまま
急いで辰巳の元へ戻った

もちろん
寝ぼけ眼の辰巳に
「琴姉寝たで」
とかなんとか言いながら
下半身のゴリゴリを
見られへんように
ささっとこたつに入ったんやけど
俺のヤツ
かなりパンパンになってもうてたから
まさかまさか
スウェット
濡れてもうてなかったよな?!
と、気がきやなかった

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