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満たされないシェアハウス
第13章 満たされた寂しさ
「なんや…照れるなぁ」

「そうだね」

「腹、減ってないか?」

「大丈夫」

「喉は?」

「あ…ちょっと」

「あ、ビールあんで。
ちょうど二本
あ、せや
ククッ
飲めへんのやったな。
冷蔵庫になんかあるやろ」

「そうだね」

「俺はビール飲むわ。
無茶苦茶喉乾いてる」

「うん
じゃあ私は…えっ、きゃっ!」

「うわっ!!
わ、わ、止まらへん!!」

そう
落としたりした
俺のビールは
勢いよく泡を吹き出し
琴姉と俺の服を
濡らしてしまった

「ごめん!」

「あはは。
それ、さっき
落としてたもんね。
冬馬も濡れちゃったね」

「琴姉もな」

「うん」

「ほな…風呂入ろか」

その一言で
俺らを纏う空気は一変した

それはもう
めちゃくちゃピンク色の空気で
正直
俺はドキドキしていた

「え?」

「もう邪魔されへんし」

「……」

「せやから
全部脱いでもええんや」

「…冬馬…」

「ん?」

「…好き」

…きゅん…

「……」

「いつの間にか
好きになってて
すごく
すごく好きになっちゃってて
そしたら
冬馬と離れたくなくて
嫌われたくもなくて
必死だった…」

「おんなじや」

俺もずっとそうやった
必死で
毎日琴姉のことばっかり
考えてたんや

「冬馬…」

せやからもう
絶対に
離れたないし
離さへんから

「琴音…」

それから俺は
夢中で
琴姉に舌を絡ませた

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