この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
満たされないシェアハウス
第3章 ス・キ

黒田さんは
私を抱く時
絶対にお酒を口にしなかった

その理由を
黒田さんは歳のせいだと言っていたけど
ほんとはそうじゃなかったんだよね

『目に焼き付けたいから
若い身体を抱く時は
絶対酒は飲まない』

…あぁ…
久しぶりに
その言葉思い出しちゃったな

いつも必ず
電気をつけたまま
私を抱く理由が
そんなことだったなんて…

「なんや、どないした?
急に静かになって」

「あ、ううん、なんでもない」

あーもう思い出したくもない

「琴姉、ウブになったんちゃう?」

「え?」

「高校ん時とか
もっと俺らと
エロい話してたやんけ。
こたつ入って三人で」

確かに
よく三人でエロ話してた

あたしも
こいつらも
エロに興味津々で
お互い未経験だった

そう
全てが未経験だった

だからあんなに
平気でエロい話ができたのかも知れない

なんとなくの知識はあっても
正直リアルなことは
何も知らなかった

男性のモノが
どんな風になってしまうのかも

よく辰己や冬馬は
「あーたつー」
なんて言ってたけど
私はケラケラと笑うだけだったな

「あん時は
まだチューもしてへんくてなぁ
ディープキスは
どないすんねやろ?とか
マジで話したよなぁ」

「あはは、そうだね。
そんなこと話してたよね
懐かしいなぁ」

あー…
やっぱ冬馬と話してんの楽しいな
冬馬、しばらく
ここに居てくれたらいいのに

そうしたら
黒田さんを
思い出さなくてすむのに

ううん
もし思い出しても
すぐに
忘れさせてくれるのに…

「せやせや」

「ん?」

「琴姉そん時言うてたで。
ディープキスできるように
鼻呼吸鍛えなあかんとか」

「マジで?」

「ククッ、マジマジ。
あれ?てか
ディープキスしてる時
鼻呼吸してるんやっけ?」

「え?」

そう言うと
冬馬はいきなり
ちょっと上を向いて
目を閉じて黙り込み
そして
目を閉じたまま
呟いた

「鼻呼吸かもなぁ…
しばらくしてへんから
忘れかけてるけど」

しばらく…してないんだ
私は
ずーっとしてないけど

そして冬馬は
パッと目を開けて
私を真っ直ぐに見つめた

「琴姉最近キスした?」

/203ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ