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満たされないシェアハウス
第4章 シ・テ

それから
冬馬が帰ってきたのは
夕方遅くだった
ジムに出かけたのは
午前中だったのに…
なんとなく
気まずくて
どんな顔してればいいんだろ…
と、思ってると
帰ってきた冬馬は
そんなことどこ吹く風
機嫌良く
部屋に入ってきた冬馬は
両手に大量の食材を持っていた
「琴姉
晩御飯なんか決まってる?」
「決まっては無いけど…
どうしたの?それ」
「腹減ったら
琴姉の作ったもん食いたなって
色々買うてきた。
とりあえず…」
と言いながら
冬馬は
朝、何もなかったように
私の前を通り過ぎて
台所へ入った
「ハンバーグは絶対で
ポテサラも絶対。
あとは野菜のなんか煮たやつと
あとは…任せるわ。
なんでもええから。
明日から
またコンビニの弁当や思うたら
気い失いそうやねん」
そっか…
引っかかってたのは
私だけだよね
冬馬は
私のこと
ただのモニターだと思ってるんだもん
普通にしてて
当たり前
明日は
女の子と遊ぼうと
ご機嫌なのかもしれない
「わかった。
じゃあ適当に作るね」
「ほんま?!
無茶苦茶嬉しいわ。
なんでも手伝うで!
言うてな!」
手伝うの
昔から好きだったよね
腕まくりして
ほんと…子供みたい
野菜を洗ったり
お皿を洗ったり…
やってることは
子供でも出来ることなのに
楽しそうにしてる冬馬を見てると
私まで楽しくなる
少し背の高い冬馬が
狭い台所の中を
行ったり来たり
味付けをするときは
側に寄り添って
じっと見つめたり…
これが
本当の恋人なら
どんなに嬉しいだろう
「美味そーーー
さ、食べよ!
ほら、何してんねん
琴姉も早う座って」
「あ、うん」
でも
こうして
楽しい時間を過ごせるだけでも
幸せだと思わないとね
冬馬が
出て行ってしまう
その日まで
楽しまなくちゃ
「俺はビール飲むけど
琴姉どうする?」
「じゃあ…今日は
飲んじゃおっかなー」
「2センチいくか?!」
「いや、今日は3センチ!」
「あかんあかん!
何言うてんねん!
1センチにして欲しいくらいやわ」
と言いながら
冬馬は
きっちり2センチ
私のグラスにビールを注ぎ
すごく楽しそうに
口角を上げた
やっぱり
笑顔が似合う
冬馬の
笑顔、好きだよ
楽しもうね
たくさん
冬馬が
ここから
いなくなるまで
冬馬が帰ってきたのは
夕方遅くだった
ジムに出かけたのは
午前中だったのに…
なんとなく
気まずくて
どんな顔してればいいんだろ…
と、思ってると
帰ってきた冬馬は
そんなことどこ吹く風
機嫌良く
部屋に入ってきた冬馬は
両手に大量の食材を持っていた
「琴姉
晩御飯なんか決まってる?」
「決まっては無いけど…
どうしたの?それ」
「腹減ったら
琴姉の作ったもん食いたなって
色々買うてきた。
とりあえず…」
と言いながら
冬馬は
朝、何もなかったように
私の前を通り過ぎて
台所へ入った
「ハンバーグは絶対で
ポテサラも絶対。
あとは野菜のなんか煮たやつと
あとは…任せるわ。
なんでもええから。
明日から
またコンビニの弁当や思うたら
気い失いそうやねん」
そっか…
引っかかってたのは
私だけだよね
冬馬は
私のこと
ただのモニターだと思ってるんだもん
普通にしてて
当たり前
明日は
女の子と遊ぼうと
ご機嫌なのかもしれない
「わかった。
じゃあ適当に作るね」
「ほんま?!
無茶苦茶嬉しいわ。
なんでも手伝うで!
言うてな!」
手伝うの
昔から好きだったよね
腕まくりして
ほんと…子供みたい
野菜を洗ったり
お皿を洗ったり…
やってることは
子供でも出来ることなのに
楽しそうにしてる冬馬を見てると
私まで楽しくなる
少し背の高い冬馬が
狭い台所の中を
行ったり来たり
味付けをするときは
側に寄り添って
じっと見つめたり…
これが
本当の恋人なら
どんなに嬉しいだろう
「美味そーーー
さ、食べよ!
ほら、何してんねん
琴姉も早う座って」
「あ、うん」
でも
こうして
楽しい時間を過ごせるだけでも
幸せだと思わないとね
冬馬が
出て行ってしまう
その日まで
楽しまなくちゃ
「俺はビール飲むけど
琴姉どうする?」
「じゃあ…今日は
飲んじゃおっかなー」
「2センチいくか?!」
「いや、今日は3センチ!」
「あかんあかん!
何言うてんねん!
1センチにして欲しいくらいやわ」
と言いながら
冬馬は
きっちり2センチ
私のグラスにビールを注ぎ
すごく楽しそうに
口角を上げた
やっぱり
笑顔が似合う
冬馬の
笑顔、好きだよ
楽しもうね
たくさん
冬馬が
ここから
いなくなるまで

