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満たされないシェアハウス
第6章 ワ・ケ
静かに
そして聞き耳を立てる

冬馬の足音は
廊下を抜けて台所へ
そして台所の冷蔵庫を開けると…
私の部屋へ近づいてきた

やばい
ね、寝たふりしなきゃ

あ、足音…止まった

そして
そっと静かに
ドアを開ける音

そう
冬馬が私の部屋のドアを開けたのだ

そして
服が擦れ合う音が微かに聞こえ
その音は近づき
すぐ側で
その音は止まった

冬馬が…側に立ってる
きっと
ベットの脇に立ったまま

やだ…どうしよう…

「琴姉」

えっ…

「琴姉…」

どうしよう
このまま寝たふりする?
それとも…

「起きてんねやろ?」

い、いえ…寝てます

「はぁ…
ほなそのままでええから
聞いてくれ」

ね、寝てるってば

「ごめん」

「……」

「嫌ならもうせぇへん」

「……」

「せやから
普通にしてくれへんかな。
こんなん
俺、耐えられへん」

「……」

「せっかくこたつ出したのに
あれから一回も
こたつに座らへんし
顔も合わさへん。
アレが嫌なら
もうお願いとかせぇへん。
仕事なんかどうでもええ。
せやから…」

そうだ
冬馬は大事な仕事のために…
それなのに
理由も話さないまま
勝手に拒否してるのは
…良くない
約束を全うできないのなら
ちゃんと私も
謝らないと

「……ごめんなさい」

私は
布団から顔を出し
そう言うと身体を起こして
冬馬に頭を下げた

「琴姉…やっぱ、起きてたんか…」

「…うん」

「謝るのは俺や。
いやや言うてたやろ。
ほんま…ごめん」

「ううん、私も
謝りたいことがあるから…
聞いてくれる?」

「わかった。
こたつ…行くか?」

「そうだね」

ベットでは話さない方がいいかも
そう思った私は
冬馬と一緒に部屋を出て
こたつに膝を抱えて座った

冬馬が座ったのは
この前と同じ
私の斜め前

正面より、いいか

「あのね…」

「うん」

どうしよう
もうモニターはやめるって
言わなきゃ
けどやめたら
冬馬がいなくなっちゃうような
そんな気がして
私、怖気付いてる

ほんと
好きって気持ち
ややこしい!

「あの…」

「言いにくいなら
俺から言うわ」

「え?」

「もうアンケートは終わりにしよ」

待って
じゃあ冬馬はどうするの?
ここから居なくなるの?
そんなの嫌

「でも…」

「琴姉に
嫌な思いはさせたないねん」

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