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満たされないシェアハウス
第7章 別れ
俺はそう言うと
玄関のドアを開けて
琴姉を呼んだ

「琴音ーー」

すると
起きててくれたんか
琴姉は
すぐに玄関までやって来た

「おかえり…」

「なんやセールスが来てんで」

そう言って
その男の腕を掴むと
琴姉の顔色が変わった

「知り合いか?」

「…知らない人」

そして琴姉は
明らかに困ってる様子や

もちろん
俺には腕を掴まれてる男も

「そぉか。
知らん言うてるんで
用無いなら
もう来んといてもらえます?
こんな夜遅う来られたら
俺の女、一人で
留守番させられへんしな
今度見つけたら警察電話するんで」

なんやコイツ!
優しゅう言うてやってんのに
ずっと琴姉を見てるやんけ!

腹がたった俺は
琴姉を見られへん距離まで
その男のを突き飛ばし

「今、電話したろか?!」

と、声を上げると
その男は
黙ったまま
俺に背中を向けた

「琴音、もう大丈夫やろ
中入ろ」

その男を置き去りにしたまま
俺は玄関のドアを閉めて靴を脱ぎ
なんとも言えない顔をしてる
琴姉の手を握った

「ええ匂いなぁ。
晩飯何?」

全く違う話をしたのは
その
なんとも言えない
琴姉の顔を見てられへんかったからや

なんでや?

なんでそない
悲しそうな顔してんねん

見たくもない男やったら
そんな顔…せんやろ

「カレーピラフと…」

「あーやっぱなー
カレーや思うててん」

あかん…
どないしよ
どっからどう見ても
琴姉元気ないし
今握りしめて手を離したら
琴姉が
あのオッサンのとこに
行ってしまいそうで怖い

せやから俺は
琴姉の手を引きながら
部屋の中へ入り
こたつに座らせようとした

せやけど…

「冬馬ごめん
あたし、ちょっと出てくる。
すぐ戻って来るから」

そう言うて
琴姉は
出て行ってしもうたんや


俺を

一人残したままで

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