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第7章 別れ

「大丈夫か？」

「ん…もう、大丈夫。
ごめんね」

「俺はかまへんけど。
まだ…好きなんか？」

その、黒田っていうやつ

「ううん…違うの」

「ほな、なんでそんな泣くんや？」

「ん…ねぇ冬馬」

「ん？」

「あたしも…
恥ずかしいこととか
してもいいんだよね？」

え？

あぁ…俺、前に言うたな
ちゃんとせなあかんとか思わんと
恥ずかしいこととか
してもええんやでって

「かまへんで。
なんか恥ずかしいことでもしたんか？」


「うん…あたしね
不倫してたの」

やっぱり

「なかなか
かっこええやんけ」


「もう…
そんなこと思ってないくせに。

馬鹿だなって思ってたんだよ？
けど
やめられなくて…

けどね
やっと別れることができた」


「そぉか」


「うん。

なのにね
完全に切れちゃったら
なんか…
涙出てきちゃって」


「うん」


「なんだか
全部無くしちゃった気がしてさ

急に
すごーく
寂しくなっちゃって…」


琴姉は
そう言って
苦笑いを見せた