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スカーレットオーク3
第4章 4 陶芸教室
 小学生を対象とした賑やかな陶芸教室を終え、緋紗は伸びをした。

今日は生徒たちが作った素焼きの作品に絵付けをする日だった。

四名の作品を一つ一つ眺める。

小学生とはいえ、もう三年近く通ってきている生徒の作品なので技術もなかなか高く個性的だった。(これなら何か公募に出してあげたいなあ)



 緋紗は何でも作らせて焼く陶芸教室を行ってはいなかった。

一人一人の作りたい欲求や生み出したい意欲を大事にはするが、ある程度練習をして精度を上げたものしか焼成することがなかった。

陶芸教室を始めたころは、作ったものを何でも焼いてもらえると思う人のほうが圧倒的だったので、そういう一時的な体験教室とは違うと言う事を理解してもらうのに時間がかかった。

それでも粘り強く少ない生徒数でもやり続けてきたおかげで、この教室の方針が理解されてきており長期的に通ってくる生徒も増えた。

こんなふうに教室を始めて続けてこれたのは和夫と亡き妻、小夜子のおかげだろう。

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