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スカーレットオーク3
第5章 5 沢田雅人
緋紗の手つきを見つめているところに、パシッと小枝を踏む音が聞こえ、振り向くと直樹が立っていた。
沢田が緊張したように挨拶をする。
「あ、こんにちは」
直樹は沢田の緋紗を見つめる様子を少し観察していた。
「こんにちは。ちょっと和奏にピアノ弾きに来たんだ。まだ時間良いよね?」
「ええ。いいです。僕ちょっと早く来ただけなので」
直樹より背が十センチほど高く、痩せ型の繊細そうな沢田は静かに頭を下げた。
「沢田君。君、緋紗が好きなの?」
直樹の率直な物言いに沢田はたじろいだ。
「え、あ、あの。すみません。はい」
「いつから?」
レンズ越しの冷たいまなざしを感じて沢田はまた緊張する。
誤魔化すことはできないし嘘は見破られるだろうと思い正直に直樹の問いへ答えた。
「いつからかはわかりません。緋紗さんの仕事をしているところを見ていたらいつの間にか……。好きになってました」
「責めてるんじゃないよ。俺も緋紗を愛してるから気になっただけ」
堂々とした直樹に沢田はやはり敵わない気持ちを露呈しながら言った。
沢田が緊張したように挨拶をする。
「あ、こんにちは」
直樹は沢田の緋紗を見つめる様子を少し観察していた。
「こんにちは。ちょっと和奏にピアノ弾きに来たんだ。まだ時間良いよね?」
「ええ。いいです。僕ちょっと早く来ただけなので」
直樹より背が十センチほど高く、痩せ型の繊細そうな沢田は静かに頭を下げた。
「沢田君。君、緋紗が好きなの?」
直樹の率直な物言いに沢田はたじろいだ。
「え、あ、あの。すみません。はい」
「いつから?」
レンズ越しの冷たいまなざしを感じて沢田はまた緊張する。
誤魔化すことはできないし嘘は見破られるだろうと思い正直に直樹の問いへ答えた。
「いつからかはわかりません。緋紗さんの仕事をしているところを見ていたらいつの間にか……。好きになってました」
「責めてるんじゃないよ。俺も緋紗を愛してるから気になっただけ」
堂々とした直樹に沢田はやはり敵わない気持ちを露呈しながら言った。