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スカーレットオーク3
第5章 5 沢田雅人
「ただの片思いです。告げる気もありませんしましてや大友さんから奪おうとも思いません」
(絶対に無理なことはわかっている……)
沢田は緋紗と直樹の愛情の結びつきの強さをよくわかっていた。
もしかしたら『緋紗』ではなく二人の愛し合っている姿に憧れているのかもしれない。
「うん。君がそんなことをしない人間だってことくらいわかってるよ。人の心だから好きになるなとも言えないしね」
沢田はほっとして緊張を解いた。
「すみません」
「いいんだ」
直樹は沢田の肩をたたいて言った。
「きみのベストもどこかにちゃんといると思うよ」
「だといいですけどね」
沢田は寂しく微笑して言った。
直樹はなんとなく『草食』の沢田に親近感を感じている。
同じ女を愛しているからかもしれない。
他の男からの好意は決して嬉しいものではないが、外見ではなく緋紗の本質を愛する沢田にはいい人と巡り合ってほしいものだと直樹は思って立ち去った。
(絶対に無理なことはわかっている……)
沢田は緋紗と直樹の愛情の結びつきの強さをよくわかっていた。
もしかしたら『緋紗』ではなく二人の愛し合っている姿に憧れているのかもしれない。
「うん。君がそんなことをしない人間だってことくらいわかってるよ。人の心だから好きになるなとも言えないしね」
沢田はほっとして緊張を解いた。
「すみません」
「いいんだ」
直樹は沢田の肩をたたいて言った。
「きみのベストもどこかにちゃんといると思うよ」
「だといいですけどね」
沢田は寂しく微笑して言った。
直樹はなんとなく『草食』の沢田に親近感を感じている。
同じ女を愛しているからかもしれない。
他の男からの好意は決して嬉しいものではないが、外見ではなく緋紗の本質を愛する沢田にはいい人と巡り合ってほしいものだと直樹は思って立ち去った。