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スカーレットオーク3
第6章 6 女子会
「まあ私たちを相手にしないところがまたいいよねえ」

「うんうん。緋紗ちゃんに一途だしね」

「いいなあー」

 二人は緋紗のことも好きだった。

直樹のことは、ただ憧れる男性で理想の相手なのだ。



「片思いってつらいわあー」

「でも、わかちゃんなんかよくピアノ弾いてもらってるじゃん」

「ほんと弾いてくれる”だけ”だけど。何曲か弾いたらすぐ帰るんだよね」

「はあ。家、好きだもんねえ」

 恋の話は尽きない。



「そういえばさ。私たちより雅人君のがかわいそう」

「ああ。まだ緋紗ちゃんのこと好きそうなの?」

「ここにきてもう長いけどね。全然彼女できないよねー」

 鋭い少女二人は緋紗でも気づいていなかった沢田の気持ちを知っていた。



「そんなに外見も性格も悪くないのにねえー」

「でもやっぱり直樹おじさんが最高だけどね」

「うんうん」

「優樹は顔は似てるけどちょっとちがうよねえ」

「だねえ」

 夜更けまで話し合って二人は気分よく眠った。
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