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スカーレットオーク3
第10章 11 夫婦
『望月 悟』
一つしかない名札を確認して病室に入ると相部屋らしく四つベッドがあった。
望月がいるベッドの横にさっき電話をかけてきた妻の園子が静かに座っている。
「失礼します。大友です」
直樹は静かに声を掛けた。
園子が静かな微笑みで頭を下げながら「ああ。大友さん。来て下さって、まあ。あなた、大友さんよ」 と、望月を少し揺すった。
「ん。うん?おお、直樹来てくれたのか」
身体を起こして望月は機嫌良さそうな顔で直樹に言う。(痩せたな)
山の中で仕事を始めて教わった時、直樹は二十八歳で望月は六十歳だった。
直樹にとって望月は先輩であり師であり父親同然だ。
仕事上の技術もさることながら精神性、人生観なども大きく影響を受けている気がする。
素直に慕っていると言える人物だった。
一つしかない名札を確認して病室に入ると相部屋らしく四つベッドがあった。
望月がいるベッドの横にさっき電話をかけてきた妻の園子が静かに座っている。
「失礼します。大友です」
直樹は静かに声を掛けた。
園子が静かな微笑みで頭を下げながら「ああ。大友さん。来て下さって、まあ。あなた、大友さんよ」 と、望月を少し揺すった。
「ん。うん?おお、直樹来てくれたのか」
身体を起こして望月は機嫌良さそうな顔で直樹に言う。(痩せたな)
山の中で仕事を始めて教わった時、直樹は二十八歳で望月は六十歳だった。
直樹にとって望月は先輩であり師であり父親同然だ。
仕事上の技術もさることながら精神性、人生観なども大きく影響を受けている気がする。
素直に慕っていると言える人物だった。