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スカーレットオーク3
第14章 15 抱擁
(ロマンチスト……?)

昔、和夫の今は亡き妻、小夜子にも言われた気がする。

直樹はぼんやりと昔のことを回想した。



「へー。そうなんだ。あのさ。今度、彼女呼んでいい?」

「ああ。いいわよ。どんな子?」

「うーんと。おっちょこちょいでドジだけど可愛いよ」

「そうなのね」



 直樹はいつの間にか優樹の彼女に対する評価が変わっていることに微笑した。(仲良くやってそうだな。寝室にも来ないし)

気が付くと優樹は緋紗の身長を超えはじめている。

まだまだ少年らしいあどけなさが残っているが、もう数年で青年になるのだろうかと思うと直樹は不思議な気持ちになるのだった。



「じゃ、ごちそうさま。俺さっそくゲームするから」

「はいはい。たまには休憩してね。目が悪くなるよ」

「お母さんみたいに?」

「こら」

「あはは」

 優樹は自分の部屋に行った。

「散歩しようか」

 直樹は片付けてる緋紗の手をとった。

「ん」

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