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穢れ
第1章 穢れ
 わたしにした過ちは記憶の奥に閉まって、
 大人の女ときちんとした恋愛すれば、
 きっと先生は苦しまずに済むはずなのに。
 でも、先生にはそれが出来ない。 



「同世代の女と仲良くなるのが苦手なんだ」




 先生はわたしには、教室では見せない顔をよく覗かせた。
 



「松下先生は、おれが小6のときの担任でさ。
 あのとき松下先生は、いまの俺と同世代だったのかなぁ。
 倉庫におれを手伝いに来いって呼んで、体操スボン脱がせたんだ。
 俺は当時からでかくて、デブで、松下先生より一回り身体がでかかった。松下先生と並んだら、どっちが子供かわかんなかった。頭ん中は小6なんだけどさ。
 松下先生は俺に、“子供なのに大人みたいでいやらしい”って言って、俺のちんちんを…」




 先生は深くため息をついて、その先は決して言わなかった。




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