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穢れ
第1章 穢れ
わたしは潔白だ。
わたしの穢れを、先生が被ってくれたから。
わたしは先生が好き。
出会ったときから、先生の穢れを知る前から、先生の穢れを身籠った、今も、ずっと。
でも。
わたしは先生を許さない。
一生許さない。
わたしもふふっと笑って、受話器の向こうの先生に返事をした。
「ねぇ先生。アオヤマさぁ、インフルエンザで、修学旅行休んだでしょ?
ねぇ…わたし、なんでそれを知ってるんだと思う?」
ヒュッと息を飲んだ先生。
わたしの男。
「もしもわたしが、アオヤマに電話して、たすけてって言ってたとしたら、どうする?」
もっと穢れろ。
もっと狂え。
「いまわたしを迎えに来たら、離れなくて済むかもよ?」
わたしは先生を許さない。
自分だけ逃げ道をどこかに残している先生のことを。
「先生…わたしのために、全部、捨てることが出来る?
わたし、春になったら、どうしても、みんなと一緒に中学生になりたいの」
もっと穢れろ。もっと狂え。わたしと一緒に。
わたしは一生、先生を許さない。
【おしまい】
わたしの穢れを、先生が被ってくれたから。
わたしは先生が好き。
出会ったときから、先生の穢れを知る前から、先生の穢れを身籠った、今も、ずっと。
でも。
わたしは先生を許さない。
一生許さない。
わたしもふふっと笑って、受話器の向こうの先生に返事をした。
「ねぇ先生。アオヤマさぁ、インフルエンザで、修学旅行休んだでしょ?
ねぇ…わたし、なんでそれを知ってるんだと思う?」
ヒュッと息を飲んだ先生。
わたしの男。
「もしもわたしが、アオヤマに電話して、たすけてって言ってたとしたら、どうする?」
もっと穢れろ。
もっと狂え。
「いまわたしを迎えに来たら、離れなくて済むかもよ?」
わたしは先生を許さない。
自分だけ逃げ道をどこかに残している先生のことを。
「先生…わたしのために、全部、捨てることが出来る?
わたし、春になったら、どうしても、みんなと一緒に中学生になりたいの」
もっと穢れろ。もっと狂え。わたしと一緒に。
わたしは一生、先生を許さない。
【おしまい】