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穢れ
第1章 穢れ
 先生はわたしをぶって、自分の潔白を証明しようとしたけど。



 でも、無駄だ。
 先生は悪者にはなりきれない。
 それ以上に、狂ってるから。


 泣いてるわたしを先生は抱きしめて、わたしよりも大きな声で泣きながら、先生は「許して」と繰り返す。
 何度そんなやりとりがあっただろう。



 許してと詫びるわりには、決まって先生のは、いつも勃起してる。



 先生は、実際、苦しいのだろう。


 わたしが抱きしめ返さないから、わたしが先生を許さないから、先生の中の穢れが、狂ったようにわたしの許しを乞うのだと思う。



 先生はわたしが先生を許せないのと同じくらいを、わたしを許せないだろう。
 そしてそれ以上に、先生には、わたしが必要なんだ。


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