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穢れ
第1章 穢れ
「もしもし?先生?うん。
みんな修学旅行楽しんでた?」
修学旅行先からわたしに電話してくる先生。
これだけのためだけに、固定電話をひいた先生。
「先生。あのさ。
春になったら、わたしもみんなと一緒に、中学生になれるかなぁ?」
そう言ったわたしを、受話器の向こうで、先生が笑った。
「何言ってんだよ。
アオイを産んだら、また、子供つくろう。
たくさん子供つくろう。
一緒に育てようよ。
そうしたら、お互い、恨みっこなしだろ。
ずっとお互い、一緒に居られる理由ができるだろ。
俺を許してくれよ。
俺をこれ以上狂わせないでくれよ。
頼むよ…」
わたしはやっぱり、先生が好きだ。
わたしのお腹の中で、先生の穢れが…わたしの命を吸い取って、生きてる。
わたしと先生の、穢れ。
みんな修学旅行楽しんでた?」
修学旅行先からわたしに電話してくる先生。
これだけのためだけに、固定電話をひいた先生。
「先生。あのさ。
春になったら、わたしもみんなと一緒に、中学生になれるかなぁ?」
そう言ったわたしを、受話器の向こうで、先生が笑った。
「何言ってんだよ。
アオイを産んだら、また、子供つくろう。
たくさん子供つくろう。
一緒に育てようよ。
そうしたら、お互い、恨みっこなしだろ。
ずっとお互い、一緒に居られる理由ができるだろ。
俺を許してくれよ。
俺をこれ以上狂わせないでくれよ。
頼むよ…」
わたしはやっぱり、先生が好きだ。
わたしのお腹の中で、先生の穢れが…わたしの命を吸い取って、生きてる。
わたしと先生の、穢れ。