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好きと依存は紙一重
第2章 jester
「ホントこういうのヤダ!」
イライラしながら電話帳をスクロールして下へ行く。連の名前を見つけると、電話をかけた。寝ているのか、なかなか出てくれない。
「寝てても起きてよ……」
めちゃくちゃなことを言っている自覚はあるが、文句のひとつでも言わないとやってられない。さきほどの些細なやり取りで、あれだけイラつくのもバカらしいと思えば思うほど、イラつきが増していく。
(アタシ、気分障害なのかな?)
行くつもりもないのに、あとで精神科に行こうかと考えていると、ようやく電話に出た。
『こないな時間にどないしたんどすか?』
連の眠そうな声が、心地よく耳に届く。
「起こしてごめんね。ちょっと1発ヤラせてよ」
『はい?』
DV男のような未亜の発言に、連は素っ頓狂な声を出す。未亜は笑いをこらえながら頷いた。
「ホテルは任せていい?」
『……準備出来次第行きます』
「うん、お願いね」
連の声に元気がないのを無視して電話を切ると、身支度を整えて家を出た。
その頃連は、スマホを見てため息をついていた。未亜の推測通り、ぐっすり寝ていたのだ。
「困ったお人……」
そう言いながらも口角は上がっている。脳内に”恋は盲目””惚れた弱み”という言葉がぐるぐる回る。
今まで性行為は結婚してからするものだと思い、婚約もしていないのにそのような行為をするのはふしだらだと思っていた。だが未亜に心を奪われた上に逆レイプをされ、その考えは打ち砕かれた。
好きな人といられるのなら、身体だけの関係でもいい。一応連は未亜の雇い主だが、プライベートではただのセフレ同然だ。
困ったことに未亜は貞操概念が狂っている上に、金さえもらえれば誰とでも寝る。そんな未亜に絶望した連だが、未亜にデリヘルを辞めさせ、パパ達と縁を切らせる代わりに、未亜に呼び出されたらすぐに駆けつけるという契約を結ぶことに成功した。こうして真夜中に呼び出されるのは困るが、可愛いわがままだ。
未亜を独り占めできるのなら、現状維持でもいい。独占欲が、眠気を溶かしていく。
イライラしながら電話帳をスクロールして下へ行く。連の名前を見つけると、電話をかけた。寝ているのか、なかなか出てくれない。
「寝てても起きてよ……」
めちゃくちゃなことを言っている自覚はあるが、文句のひとつでも言わないとやってられない。さきほどの些細なやり取りで、あれだけイラつくのもバカらしいと思えば思うほど、イラつきが増していく。
(アタシ、気分障害なのかな?)
行くつもりもないのに、あとで精神科に行こうかと考えていると、ようやく電話に出た。
『こないな時間にどないしたんどすか?』
連の眠そうな声が、心地よく耳に届く。
「起こしてごめんね。ちょっと1発ヤラせてよ」
『はい?』
DV男のような未亜の発言に、連は素っ頓狂な声を出す。未亜は笑いをこらえながら頷いた。
「ホテルは任せていい?」
『……準備出来次第行きます』
「うん、お願いね」
連の声に元気がないのを無視して電話を切ると、身支度を整えて家を出た。
その頃連は、スマホを見てため息をついていた。未亜の推測通り、ぐっすり寝ていたのだ。
「困ったお人……」
そう言いながらも口角は上がっている。脳内に”恋は盲目””惚れた弱み”という言葉がぐるぐる回る。
今まで性行為は結婚してからするものだと思い、婚約もしていないのにそのような行為をするのはふしだらだと思っていた。だが未亜に心を奪われた上に逆レイプをされ、その考えは打ち砕かれた。
好きな人といられるのなら、身体だけの関係でもいい。一応連は未亜の雇い主だが、プライベートではただのセフレ同然だ。
困ったことに未亜は貞操概念が狂っている上に、金さえもらえれば誰とでも寝る。そんな未亜に絶望した連だが、未亜にデリヘルを辞めさせ、パパ達と縁を切らせる代わりに、未亜に呼び出されたらすぐに駆けつけるという契約を結ぶことに成功した。こうして真夜中に呼び出されるのは困るが、可愛いわがままだ。
未亜を独り占めできるのなら、現状維持でもいい。独占欲が、眠気を溶かしていく。