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好きと依存は紙一重
第2章 jester
「姫さん?」
「チョコもいいけど、今そんな気分じゃない。セックスしよ。めちゃくちゃにして」
 恥じらいのカケラもない誘いに、胸が高鳴る。未亜が自分を求めてくれている。愛はなくとも、悦びはある。
「ええどすえ。ベッドに行きまひょか」
 言い終えるのと同時に腕が離れる。連は振り返って未亜をお姫様抱っこすると、ベッドに向かって歩き出す。

「わがままに付き合ってくれてありがとね」
「礼はいりまへんよ、好きでしてますさかい」
 そう言って笑いかけると、未亜は連の頬にキスを落とす。
「連のそういうとこ好き」
「うちは愛してます」
 ベッドになだれ込み、貪り合うようなキスをする。舌が絡み合い、ぴちゃぴちゃと淫靡な音が室内に響く。

 キスをしながら背筋を撫でてやると、未亜は甘い声を洩らした。
「んんっ……!はぁ、連……」
 甘えるような声で呼ばれただけで、気持ちが高ぶる。もっと淫らな声が聞きたい。支配欲にも似た気持ちに理性が徐々に削られていく。
 プリントシャツをたくしあげると、形のいい胸が露わになった。肩で息をする未亜に合わせ、ふたつの膨らみが上下に動く。まだ触れてもいない乳首は、物欲しそうに尖っている。

「なんで下着をつけてへんのどす?」
「夜はブラしないの。なんか窮屈だからさ」
「無防備が過ぎる……」
 女の子がノーブラな上にシャツ1枚で出歩くのはよくないと注意しようとしたが、後頭部を押さえつけられ、未亜の胸に顔を埋める形になってしまった。好きな女の子の胸に顔を埋めるのは男の夢ではあるが、強く押し付けられて息苦しくなる。

「お説教はやめてよね。シラけるから」
「んー……」
 口が塞がっているので唸りながら頷くと、ようやく開放される。
「すんまへん」
「反省してんなら気持ちよくしてよ」
 ニヤリと挑発的に笑う未亜。今から余裕のある生意気な笑みを乱すと思うと、加虐心がふつふつと湧き上がる。
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