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好きと依存は紙一重
第3章 暗雲
「僕、言ったよね? マオちゃんが生きる糧なんだよって。それなのに、勝手にいなくなるなんてひどいじゃないか」
男は未亜の質問に全く答えようとしない。
「気持ち悪いんだけど。太客だから相手してやってたけど、アンタみたいなキモ客、さっさとブラックリストにぶち込んでやりたかったよ」
「いきなりいなくなっちゃうから、僕、必死になって探したんだよ」
挑発を試みるも、相変わらず自分の話したいことばかりを話している。
「おまけにあんなヤクザまがいの男と一緒にいて、ひどいよ。マオちゃんは、悪い子だ」
「ねぇ、どうやってアタシを見つけたの?」
大声で聞くと男は一瞬目を丸くし、ニタリと笑って黄ばんだ歯を剥き出しにした。
「探偵を雇ったんだよ。サイトの写真はもちろんスクショして取っておいてたし、ホテルにも隠しカメラしかけといて、マオちゃんの可愛い写真いっぱい撮ってたんだよ。普通の探偵は引き受けてくれないけど、お金に困ってる探偵さんに倍以上のお金チラつかせたら、探してくれたんだ」
男の執念に悪寒が走り、鳥肌が立つ。
「僕、マオちゃんが脚本家さんやってる時は、応援してあげようって思って、あの下手くそな演技観に行ってたんだよ。舞台挨拶してるマオちゃんを拝めれば、充分だったんだ。なのに、マオちゃんを舞台に立たせるようにっていくらメールしてもマオちゃんは舞台に立てないままだし、無視されるし……」
「おい待てお前、今なんつった?」
劇団員を貶されて怒りが頂点に達し、気がつけば自分でも驚くほど低い声が出ていた。言い終えてから、いつの間にか立ち上がっていたことに気づく。
「マオちゃん? どうしたの? なんで怒ってるの? あ、お金が欲しいのかな?」
「ふざけんな!」
未亜の怒鳴り声に、男はポケットから出したばかりの財布を落としてしまった。
「なんでだよぉ!? なんでそんなこと言うんだよ、マオちゃん!」
今度は男が喚き散らし、未亜をベンチに押し倒した。理不尽な恨み言を叫びながら、未亜の服を胸にかけるようにして持ち上げた。黒いブラジャーに包まれたたわわな胸が露わになる。
男は未亜の質問に全く答えようとしない。
「気持ち悪いんだけど。太客だから相手してやってたけど、アンタみたいなキモ客、さっさとブラックリストにぶち込んでやりたかったよ」
「いきなりいなくなっちゃうから、僕、必死になって探したんだよ」
挑発を試みるも、相変わらず自分の話したいことばかりを話している。
「おまけにあんなヤクザまがいの男と一緒にいて、ひどいよ。マオちゃんは、悪い子だ」
「ねぇ、どうやってアタシを見つけたの?」
大声で聞くと男は一瞬目を丸くし、ニタリと笑って黄ばんだ歯を剥き出しにした。
「探偵を雇ったんだよ。サイトの写真はもちろんスクショして取っておいてたし、ホテルにも隠しカメラしかけといて、マオちゃんの可愛い写真いっぱい撮ってたんだよ。普通の探偵は引き受けてくれないけど、お金に困ってる探偵さんに倍以上のお金チラつかせたら、探してくれたんだ」
男の執念に悪寒が走り、鳥肌が立つ。
「僕、マオちゃんが脚本家さんやってる時は、応援してあげようって思って、あの下手くそな演技観に行ってたんだよ。舞台挨拶してるマオちゃんを拝めれば、充分だったんだ。なのに、マオちゃんを舞台に立たせるようにっていくらメールしてもマオちゃんは舞台に立てないままだし、無視されるし……」
「おい待てお前、今なんつった?」
劇団員を貶されて怒りが頂点に達し、気がつけば自分でも驚くほど低い声が出ていた。言い終えてから、いつの間にか立ち上がっていたことに気づく。
「マオちゃん? どうしたの? なんで怒ってるの? あ、お金が欲しいのかな?」
「ふざけんな!」
未亜の怒鳴り声に、男はポケットから出したばかりの財布を落としてしまった。
「なんでだよぉ!? なんでそんなこと言うんだよ、マオちゃん!」
今度は男が喚き散らし、未亜をベンチに押し倒した。理不尽な恨み言を叫びながら、未亜の服を胸にかけるようにして持ち上げた。黒いブラジャーに包まれたたわわな胸が露わになる。