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好きと依存は紙一重
第4章 一難去ってまた一難
未亜のアパートは、駅から離れた少し寂れた街にある。交通便がいいとはお世辞でも言えないが、スーパーやコンビニは徒歩5分内にあるので、生活には困らない。住民の年齢層は割と高く、子供もいないため、とても静かで執筆をするには適している。
アパートの1階の最奥に、未亜の部屋がある。道路から1番遠いが、ここなら隣室は1つしかない上に、部屋の前を通る者もいない。
「狭いとこだけど入って」
鍵を開け、連を招き入れる。猫の形をした黒い玄関マットの上に、猫の顔がプリントされたスリッパが2足並んでいる。片方は白猫で、もう片方は黒猫だ。未亜は白猫のスリッパをひっかけると、短い廊下を歩いて生活スペースへ行く。
小さな猫のテーブルに、猫のぬいぐるみやクッション、取っ手が猫型のタンスなど、猫づくしの部屋だ。唯一普通なのは、薄型テレビとその下にあるDVDプレイヤーくらいだろう。
「姫さんはほんまに猫がお好きどすね。飼わへんどすか?」
連は部屋を見回しながら、苦笑気味になって聞く。
「ここ、ペット禁止なんだ。あと、今は忙しいから猫ちゃんのお世話できる自信ないし。ちょっと待ってて」
未亜は隣にある趣味部屋兼寝室兼作業部屋へ行く。
窓際には猫柄の布団が敷かれたベッドがあり、その隣にはシンプルなデザインのデスクがある。デスクの上にはノートパソコンが1台に、猫の形を模したペン立てのみ。
壁一面には本棚が並び、ほとんどの本棚には小説や資料本でいっぱいだ。デスクから1番離れた本棚には、何故か本は1冊もない。その代わりに、色とりどりのディスクケースが並んでいる。
「うーん、どこらへんがいいかな」
未亜は鼻歌を歌いながら、ディスクケースをいくつか引っ張り出していく。これらはすべて、映画DVDだ。4段ある棚のうち、上3段は洋画、1番下は邦画となっている。
アパートの1階の最奥に、未亜の部屋がある。道路から1番遠いが、ここなら隣室は1つしかない上に、部屋の前を通る者もいない。
「狭いとこだけど入って」
鍵を開け、連を招き入れる。猫の形をした黒い玄関マットの上に、猫の顔がプリントされたスリッパが2足並んでいる。片方は白猫で、もう片方は黒猫だ。未亜は白猫のスリッパをひっかけると、短い廊下を歩いて生活スペースへ行く。
小さな猫のテーブルに、猫のぬいぐるみやクッション、取っ手が猫型のタンスなど、猫づくしの部屋だ。唯一普通なのは、薄型テレビとその下にあるDVDプレイヤーくらいだろう。
「姫さんはほんまに猫がお好きどすね。飼わへんどすか?」
連は部屋を見回しながら、苦笑気味になって聞く。
「ここ、ペット禁止なんだ。あと、今は忙しいから猫ちゃんのお世話できる自信ないし。ちょっと待ってて」
未亜は隣にある趣味部屋兼寝室兼作業部屋へ行く。
窓際には猫柄の布団が敷かれたベッドがあり、その隣にはシンプルなデザインのデスクがある。デスクの上にはノートパソコンが1台に、猫の形を模したペン立てのみ。
壁一面には本棚が並び、ほとんどの本棚には小説や資料本でいっぱいだ。デスクから1番離れた本棚には、何故か本は1冊もない。その代わりに、色とりどりのディスクケースが並んでいる。
「うーん、どこらへんがいいかな」
未亜は鼻歌を歌いながら、ディスクケースをいくつか引っ張り出していく。これらはすべて、映画DVDだ。4段ある棚のうち、上3段は洋画、1番下は邦画となっている。