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不埒に淫らで背徳な恋
第8章 【本能のまま乱れ咲くのは愛と呼べるでしょうか?】




仰向けでうつらうつらな状態だけど
お酒の力で不可抗力だと割り切ってしまおうかと脳裏に過ぎる。




「月島くん……」




結局、身体を起こし途中で止めてしまう。




「今日は……間違えてくれないんですね」




一瞬、魔が差した。
間違えたフリして許してしまおうかと思ったのは事実だ。
案の定、怖気づいたけども。




「わかるよ……彼は脱がす時そんなに震えないもん」




「あ……」




一気に目が覚めた。
お互い様かな?
はだけた部分からネイビーブルーのブラが顔を出している。
まだちゃんと頭が回らないけどこれ以上はダメだと釘を刺す。




「えっと…もしかしなくても運んでくれたんだよね?」




「はい、僕の方こそすみませんでした」




お互い気まずそうに目が合って笑い合う。
時間はすでに朝方の4時を過ぎたあたり。
外されたボタン全部留めて座り直す。




「重くて肩潰れるかと思った」




「す、すみません」




「ウソウソ、楽しかったね?久しぶりに大笑いした」




「手……握っててくれたんですね」




「いや、思いきり繋いでこられたんだけど?」




「マジか……重ね重ねすみませんでした」




「いいよ、あ…ごめん、お水だけ貰っていい?あとお手洗いも」




「どうぞ」




用を済ませたらそのまま帰ろうと思った。
だいぶ酔ってたけど今は大丈夫そうだし会話も出来てるし。
寝室に置かれていたジャケットを羽織る。




「帰っちゃうんですか?」




「え、もう大丈夫でしょ?ちょっと寝ちゃってごめんね」




「あの、始発までまだ時間ありますし…シャワーでも浴びます?」




「帰ってから浴びるし気を遣わないで」




そう言ってスマホでタクシーを呼ぼうとした。
それを横から阻止してきたのは月島くんの手で顔を上げたらもう唇が重なっていた。




ネクタイを外したシャツ姿のラフな感じ。
ボタンを外す手は震えていたのに、あまりにも優しく唇を甘噛みしてくるから抵抗する気になれなかった。




こっちの様子を覗いながらたどたどしく啄んでくる。
まるでファーストキスを体験したばかりの学生のよう。
舌は入れてこない。
でも決して離れない。











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