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不埒に淫らで背徳な恋
第1章 【心の歪み、気付いてる?】




「で、どっちの奢り?これだけ邪魔してるんだからホームラン打てたら佐野くんが奢ってよね?」




フフン…と挑発したら白い歯を見せてニッと笑う。




「勿論です」




「ったく……一球無駄にしちゃったじゃない」




もうヤケクソだ。
こんなハンデ、楽しむ他ないでしょうよ。
掛け声と共に振るけど、そもそも私の手の上に彼の手があるから不利なのか。
持ち替えて上から握る形で構えてみた。




「佐野くん、ボールよく見て……来た!」




大きく振って当てにいく。
タイミングはバッチリ…!
真っすぐ狙った場所へ……弧を描いてボールはホームランパネルに当たった。
よし…!90キロだから当然でしょ。




「凄っ…!本当に当てちゃった…」




時計を見たらもう会社に戻る時間。
買ったアイスを持ちながら車に乗り込む。
ケラケラ笑い転げたのも久しぶり。
棒アイスを食べる彼の頬に冷たい缶コーヒーを当てた。




「わっ、冷た…!」




「ホームラン賞で貰った〜あげる」




びっくりした顔、面白い。
今のはズルいっすよ〜!って最高の笑顔だよね。




「ヤベ、垂れてきた」




アイス溶けてる?
ダッシュボードにあるウェットティッシュを取ろうと手を伸ばしたら届きそうで届かなかった。
あいにく佐野くんは両手塞がってる。




少し乗り出して素早く取るとポタッとバニラアイスクリームがネクタイの先端部分に垂れてしまった。




「あ……」




「え?溶けてる溶けてる…早く食べて」




「わ、すみません…」




カバンから取り出したシミ抜きセット。
まさかの用意周到ぶりに呆気にとられてる…?
席の間にある肘置きの上にネクタイの先端部分を乗せて付着したシミを洗剤を使って浮き上がらせる。




「ちょっとの間動かないでね?」




「こんなことも出来ちゃうなんて、チーフ……どれだけ出来た人なんですか」




「たまたま持ってただけだよ、前に自分もやっちゃった時があって…こういうのって時間との勝負だからさ?付着してすぐなら大抵のモノは落ちる」




私は運転するからパピコタイプのアイスをチョイスした。
すぐ食べ終えたから良かったけど、シミについて熱く語ってたらクスクス笑われた。














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