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不埒に淫らで背徳な恋
第10章 【不埒に淫らで背徳な愛なら許されるのでしょうか?】

応えちゃいけないのに絡み合う舌は終われない。
ヤバい………足元にくる。
何も考えられなくなる。
唇が離れても離れてもまた欲しくなる。
身体が密着して固くなっているのに気付いた。
額をくっつけて必死に耐えてる彼がやっぱり愛おしい。
でも終止符を打たなければ。
「佐野くんダメ……場所わきまえて」
肩を上げながら息している私にこんなセリフ、何の説得力もない。
煽ってしまったか、何も言わずに再び手を引かれ連れて行かれる。
エレベーターに乗り込み扉が閉まる。
どこに行くの!?
待って…!
壁側に押し倒され熱く唇が重なる。
「ちょっと佐野くん…っ」
拒む手は簡単に止められ足の間に入り込んできた足で弱いところを刺激されて身体が反応していく。
着いた階は降りたことがなく、廊下にズラリと部屋の扉が連なっている。
一番奥の部屋へと強引に連れ込まれ中から鍵を掛けた。
どうやら使われていない会議室らしい。
息つぐ間もなく唇は奪われていた。
「っつ…!」
思いきり押し退けるのにビクともしない身体。
割り入る舌に全然逆らえず、むしろ一瞬であの頃に戻る息遣い。
そう………知ってる。
このキスで何もかも許してしまっていた。
この私を鷲掴んで離さない。
瞬時に翻弄されて熱い身体を持て余す。
「やっと捕まえた……」
愛しさ込み上げる頬のさすり。
こんな再会ズルい………
熱い視線を向けられて強く出れないよ。
どうしよう………
佐野くん、めちゃくちゃ格好良くなってる。
少し大人になった姿に胸がいっぱい。
女子が騒いでるって言ってたの納得出来る。
言わずとモテるでしょ…?
なのにどうして私にキスするの…?
何で一瞬で蘇らせるのよ…!!
何も言えなくしないで。
「忘れた、なんて言わせません……僕はずっとこうしたかった」
こんな近くで見せる顔はあの時そのもの。
変わってない………それが嬉しくて堪らない。
疼き出す本能に身震いする。
何ひとつ変わらず想いをぶつけてくれるのも大好きだった。
変わったのは、私か。

